海龍のつぶやき - Mumbles by the SeaDragon - (ダイビング編)

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巡洋艦パース号でエアー切れダイバーを補助


  チレゴン近くのバンテン湾内には第2時世界大戦時のバタビア沖海戦で沈んだ数隻の艦艇があり、そのうちの一隻が豪州の軽巡洋艦バース号です。 深度40数mにその艦体を横たえているのですが、これはそこを調査で潜った時の話です。

   このポイントは潮が速く、アンカーラインをつかんで体を引きずるようにして潜降することが必要で艦体の陰に到着するまではちょっと一苦労です。  同行の中国系のT氏。技術的にまだレベルが足りないと同行することを他のメンバーから難色を示されていたのですが、デジタルのUWビデオを持っているダイバーが他にその時いなかった (当時はまだ非常に高価で かつ 珍しいもので当地での入手は困難でした) ことで、無理矢理に参加してきました。

   艦体はまだ主砲も高角砲も其の姿形をとどめており、ここが魚雷を受けた後などと確認も終わり、エアー、減圧の関係からそろそろ浮上とアンカーラインのところにメンバーが集まってきたところ、このT氏がいません。 先に浮上した形跡もない。 T氏のエアー消費量は、他のどのメンバーよりも多くこりゃ、やばいなとの表情が全員の顔に浮かんでいます。 と、明かりが見えたので確認すると艦橋の陰でまだ盛んにビデオを廻している。 メンバーの一人が呼びに言ったのですが、もう少しと合図をしてそこを動かない。 他のメンバーはT氏の居場所がわかったので、浮上を開始。 

  一番エアーの残っていた私がその場でT氏を待つこととなりました。 数分後、T氏が顔色をかえて、文字どうりすっ飛んできます。 案の定エアー切れです。 アンカーは水深30mの艦体上部にかかっていましたから、そこからオクトバスを使用して安全停止位置にある予備タンクまでの浮上です。  ところが、艦体を離れると潮の流れが潜降時よりも強くなっており、完全な鯉のぼり状態で、ラインを両手で確保しないと体が潮に持っていかれるくらいの状態です。

   T氏は半分パニック状態で、片手にビデオ、もう片方はともあれば口元から外れそうになるオクトバスを押さえており、ラインを確保できない。 仕方がないので、こっちが片手でラインを抱くようにして、残りの手でT氏を確保。  T氏はパニックっているので、こちらの残圧もどんどん減っていきます。 と、T氏が変な動きをした為、当方の手がラインから外れてしまった。 流されたら、どこまで流されるかわからない上、目当ての予備タンクにもたどり着けない。 この時点で減圧停止15分の表示がダイブコンピューターからでています。 流れに逆らって、なおかつ自身ではなんにもしない、できないT氏をひっぱって、ラインまでの1m弱を戻るのにどれだけ消耗したか。 後10cmが届かない。

  とにかく、予備タンクに到着した時には、こちらの残圧もゼロ。 他のメンバーは先に浮上したので、予備タンクのお世話にはならずにすんだ様子で、タンクは満タンでほっとした。 流れは相変わらず強いのものの、水深数mとなったことと予備タンクにありつけたことからの安心感でT氏もパニックからは回復し、しきりにごめん、ごめんとジェスチャーをするのですが、これを見ていると、むらむらと怒りの感情が湧いてくるのです。  潜降前から、他のメンバーから何度も注意を受けており、さらに浮上合図を無視して深度下に留まり挙げ句の果てに、エアー切れでパニックをおこし、補助したダイバーまで危険な状態に陥れて、なにがごめん、ごめんだ! 俺じゃなかったら、どちらもお陀仏だったと.... エクジットしてからも、怒りが収まらず、T氏とは口もききたくない。 

  他のメンバーも状況は判っており誰もT氏とは直接話をしようとはしないで、完全無視。 こちらには、大変な目にあったな、ご苦労、お前がいて助かった云々と声がかかるのですから、これにはT氏も耐えられず、2度とこのような事はいたしません、と全員に謝罪。 (どうやら、T氏、過去に何度もこういう事をやっていたらしい) 

   メンバー中一番口の悪いのが、「これからは、お前には一呼吸、1万ルピアだから水中にはクレジットカードを持って潜れ、それもゴールドカードでないと受け付けないぞ!1分間20呼吸で20万、5分間で100万だからな! そうでもしなきゃ、お前のは直らないよ、判ったな!」 と冗談とも本気ともいえる発言。  とにかく、このケース、むちゃくちゃ疲れた。  

・・・ club SeaDragon 旧サイトより 移転


[2006/08/03 記]  

テーマ:ダイビング - ジャンル:スポーツ

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